ミッション換装。(4速→5速に!!。)

「分解&準備編」

兼ねてからの懸案だったミッションの換装を行いました。

元々、X1/9の1300は純正で4速ミッションです。
NAのまま乗ってる時は特別不便は感じていませんでしたが
ターボに載せ換えて、パワーが出ると、特に高速道では連続高回転
状態がオーバーヒートを招き、長距離の移動が結構辛くなってました。
この状況を回避するために、リアトランクにラジエーターを追加したり

ファイナルギヤ比を少しでも稼ぐ意味で、14インチのホイールを

履いたりと、いろいろ試行錯誤をしてきましたが、結局根本は

ギヤ比の変更しかないと、今回の作業に踏み出した次第です。

とは言え、本来はウノターボのギヤ比をそのまま組めればベストなの

ですが、そのつもりで臨んだ作業も、そんなに簡単には行かず・・・・。

取敢えず、作業のレポートをご覧下さい。

X1/9(1500)のミッションは、いつもお世話になってるYさんのご好意により

新潟から自ら解体して、持ってきたものです。気が付けば、もう1年前のことです。

ウノターボのミッションはといえば、エンジンといっしょに長野より持ってきた

ものでして、すでに3年も経ってしまいました・・・・。(^^;;)


左X1/9(1500)、右ウノターボ(1300)ミッション&フライホイール

(クラッチカバー、ディスク付き)

手前は、X1/9(1500)のハブASSYです。

ミッションを1500用にするには、ドライブシャフトごとの移植が必要で、更には

ドライブシャフト対ハブASSYの結合スプライン径が違うため、ここもいっしょに

移植が必要になります。(ハブベアリングのサイズも違います。)

上記以外に、ドライブシャフト左右、セルモーターも1300とは違うため用意しました。

 

まずは、分解の練習と内部構造の確認のつもりで、ウノターボミッションをバラします。

特に何も考えず、外せるボルト&ナットを片っ端から外し、あっと言う間にバラバラです。

(写真左、全内部部品。写真右脱殻・・・・ケースです。何も考えずにバラしたので、もう元には戻り

そうもありません・・・・。)(^^;;)

 

ここまでバラして、X1/9とは全然構造が違うことがわかりました・・・・。

インプット、アウトプットの各シャフトの構造、シンクロの種類、ギアの配置・・・・。

ヘインツのマニュアルでは、もうちょっと似たものの様だったのですが

どうやら、ウノの中でも数種類のミッションが存在し、組合せもいろいろみたいです。

シンクロ部が、X1/9よりも節度感があり、とても具合が良さそうなので、その部分

だけでも利用できないかと、検討しましたが・・・・。

残念ながら、今回は流用&組換えは断念しました。



結局のところ、組換えは断念しましたので、X1/9(1500)のミッションをそのまま載せればいいことに

なったわけですが、内部の状態を確認しておきたかったのと、興味本位から、こちらも分解してみることにしました。

(以前1300のミッションはシンクロ交換をしたことがありますが、随分前のことで、よく覚えていません。)

 

 

まずは、この部分から開腹することになります。(クラッチ面の逆エンド側)

M8ボルト4本とM6ボルト&ナット各1本を外します。

M8ボルトは長いものと短いものの2種類になります。


ここを開けると、見えるのが5速ギアとシンクロです。

4速ミッションにはこの部分がありません。)


この5速ギアとシンクロを外さないと、ご本尊は拝めません・・・・。

5速のシフトリンケージレバーを外します。(写真左。M6ボルト1本。)

ちょっと見にくいですが、各シャフトの巨大ナットのロック(曲げ潰し)を

丁寧にお越します。(小さめの貫通ドライバー等で慎重に・・・・。)

ナットサイズは対辺30mmです。ハブボルトと同じサイズですね。

(ミッションをバラすなら、このサイズのソケットレンチ用のコマが必要。)



さて、この巨大ナットを緩めるのですが、シャフトが共回りしてしまいます。

そこで、ドライブシャフト接続部分に適当な長さのボルト(M8)を入れて、回り止め

とします。(左右両方を止めないと、ダメですよ!。ノンスリデフなら別ですが・・・・。)

 

おっとっと、5速ギヤを押し込んで、ギヤ同士を噛み合わせないと

インプットシャフト側が回っちゃいます。(5速にシフトさせた状態。)

かなり強力に締まってます。できればインパクトレンチがあると

楽かもしれません・・・・。

やっとこ緩みました。

 

緩んでしまえばこっちのもん!、ということで、5速ギヤ部分を抜き取ります。

そのまま引き抜けばいいのですが、どの向きで入っていたかをよく確認し

確実の元に戻せるよう、注意します。

(私は、外したまんまを順番に並べて、間違わないようにしました。)

 

 

5速ギヤが外れると、更にケースカバーの一部が外せます。

(プレート状のパネル。M6ボルト2本)

すいません、この部分の写真は撮り忘れました。

 

 

ここまで外すと、ベアリングがリングで固定されているのが確認できます。

これは、マイナスドライバー2本で、コジル様に外します。

文章では説明できません。コツと根気が必要かもしれませんが

要はリングを広げれば外れます。

 

 

次にシフトリンケージの節度感を出している、スプリングとボール、バックギアポジションスイッチを外します。

サイド面のM8ボルト2本を外すと、スプリングが飛び出します。(注意!!。)

3本あって、1本だけが短いです。どこに入っていたかわかる様にしましょう。

このスプリングが入ってた穴の奥にスチールボール(パチンコ玉よりちょっと小さい)

がありますので、磁石等を使って、取り出しておきましょう。

 

 

ドライブシャフトフランジを外します。これを外して、初めて本体ケースを

開けることができます。

ところが、これが1番苦労しました。というか、外し方がわからない!。

ヘインツのマニュアルにも構造が理解出来るような図も方法も載ってません・・・・。

結局、合ってるのかどうかわかりませんが、とにかく引き抜きました。

通常に引っ張ったのではビクともしませんでしたので、フランジのタップを

利用して、M8ボルトを3本ネジ込みます。均等に・・・・。

このとき、ボルトの先が当る本体部分に何か当て物をしないと、キズが付きます

ので、注意して下さい。

固い状態を、ある程度ネジ込んでいくと、突然軽くなります。そうなれば、手で

抜き取れます。

抜いてみて初めて構造が確認できました。すいません、写真は撮り忘れました。

抜けてくるフランジの先には、スプラインが切れており、デフ内のサイドギアに

刺さってます。フランジ側のシャフトの先端(スプラインの先っぽ)部分に円周方向に

1mm程度の溝が切れていて、そこにリングバネが嵌っておりシャフトを挿入すると、

一番奥の部分で、このリングがサイドギア側の溝に入って固定されるようです。

つまり、どう見ても、力ずくで抜き取るしかない構造でした。

抜ける時に、リングバネにキズが付いてしまいますので、本来これは交換なのかも

しれません・・・・。私は準備がなかったので、適当に修正して、再使用しました。

(写真も使い回しです。すいません。)

 

ここで、ケース同士(クラッチ側とギア側)の止めボルトを外します。

クラッチハウジング側から3本、ギヤハウジング側から9本(いずれもM8)です。

ここまでで、外側で止まっていたボルトの全数です。

 

ここでやっと、御本尊とご対面です。

今回は、これ以上分解しても意味がないので、ケース内側のスラッジをふき取り

各ギアに異常な欠けやキズがないかを目視で確認のみにしました。

これ以降の分解は、リンケージレバーのボルトを外し、リンケージシャフトを抜き取れば

各ギヤシャフトも抜き取れます。但し、リンケージシャフトの根元には、同時に2つのシャフト

が動かない様に、シャフトを貫通するかたちで、インターロックプランジャーが入っていますので

外す時になくさない様、注意が必要です。

ギアシャフトの分解は、ベアリングをプーラーで抜くことで、順番に外せます。

(くれぐれも、順番と向きがわかる様にしましょう。)

 

 

組み立ては、分解の逆工程になります。

ミッションO/Hキットの中身です。いくつかのガスケットはどこに使うのか

わかりませんでした。(右側の大きいOリングはいったい・・・・??。)

 

完成です。

 

 

今回、ハブASSYのベアリングも新品に打ち換えて、準備しました。

上が1500用、下が1300用です。ドライブシャフトの受けスプライン径が

違うのがわかりますか?。

 

 

ドライブシャフトのブーツも交換しておきました。果たしてこのゴムはいつまで持つのでしょう・・・・。

 


以上、準備編でした。

 

引き続き、搭載編をどうぞ。


作業いろいろに戻る。